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相続放棄は、法律と実務が微妙に異なります。
そのため、相続放棄の判断に迷います。
相続放棄の疑問を解消する、情報提供サイト。



再転相続放棄とは何か

(1)「再転相続放棄」とは何か

  相続人が相続の承認または放棄をしないで死亡した場合は、その 相続人の相続人が自分の前の相続人が持っていた相続の承認・放棄 の権利を相続により取得します。

  わかりやすく具体例で説明します。

  ます、あなたの祖父が亡くなります。

  この時点で、あなたの父が、祖父の相続人です。

  しかし、相続手続きをしないまま、父が亡くなりました。

  結局、あなたは祖父と父の相続分を受け取ります。


  このような状態のことを、「再転相続」と言います。


  そして祖父の相続分は放棄したい。

  でも、父の相続分はもらいたい。

  この祖父の分だけ相続放棄するのを「再転相続放棄」と言います。


(2)「再転相続」で相続放棄する場合の熟慮期間の起算点

  民法916条

  「相続人が相続の承認又は放棄をしないで死 亡したときは、その者の相続人が自己のために相続の開始があった ことを知った時から起算する。」

  「再転相続」で相続放棄する場合の熟慮期間の起算点を上記のように定めています。

  これを、上記の具体例で説明します。

  祖父が亡くなり、父が祖父の相続人になった。

  しかし、相続手続きをしないまま、父も亡くなった

  この場合、あなたが父が亡くなったのを知った日が起算点になります。

  この日から、3ヶ月間が熟慮期間になります。

  この期間に、祖父と父の相続について、どうするか決めます。

  それぞれ、受け取るのか、放棄するか判断します。


  ただし、最高裁の判例では、

「自分が祖父と父の間の相続を先に承認または放棄した場合には、
後に父と自分の間の相続を承認することも放棄することもできますが、
父と自分の間の相続を先に放棄した場合には、もはや祖父の相続を承認も放棄もできない」

とされています。

  これは、先に父と自分の間を相続放棄したら、父から相続した祖父と父の間の相続も失うということです。

  ・祖父の相続分はもらわず父の相続分だけもらうことはできる。

  ・祖父の相続分だけもらい父の相続分はいらない、とはできない。

  このような意味です。


  実際の例を出しておきます。


  伯父が平成15年に亡くなる。
  父(伯父の兄弟)が平成20年に亡くなる。

  子が父の相続を承認している状況で、その子が伯父との間で相続放棄を認められたケース。


  相続順位は次の通り。

1.伯父の子

2.伯父の親

3.伯父の兄弟


  上記の例では、相続権は次のように移動します。

  伯父には、奥さんも子供もいないため、親に相続権が移動する。

  親は既に亡くなっているから、兄弟に相続権が移動する。

  兄弟は父だけが生きているから、父に相続権が移動する。


  父は伯父より後に亡くなっているため、父が伯父の相続人です。

  その後、子が父の相続人として伯父の財産を相続することになります。

  この場合は、父は伯父の相続を、承認するか放棄するか決める前に亡くなりました。

  そのため子は父に代わり、伯父の相続を承認するか放棄するか選択する必要があります。


  子が選べる選択肢は4つです。

伯父の財産相続相続放棄放棄
父の財産相続放棄相続放棄
選択ができるできないできるできないできるできる
※父の財産を放棄すると、伯父の財産も自動的に放棄となります。

  子は、伯父の財産を受け取り、父の財産を放棄することだけができません。

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